もし「いじめ」等の問題が認められるときには、放任せずに厳しく対処することが大事である。また、家庭以外の場所にコミュニケーションの場を求めてアルバイト・パートとして仕事をしているというケースも多く、「社会的欲求」は切実なものであると受け止めなければならない。第四段階の「自我・自尊の欲求」とは、自分を価値ある存在として認めてほしいという欲求である。責任ある仕事を任せることは、「認められたい」「必要とされたい」という欲求を満たすことにもなる。「任された」と自覚したとたんに、人は急激に変化するものである。そして、「私はあの人よりも仕事をしているのに、同じ時給というのは不公平だ」という不満が出るのもこの時期となるので、貢献度の高い人材を失わないように、時給を上げるランクアップの仕組み作りが急がれる。第五段階の「自己実現の欲求」とは、自分の能力、可能性を充分に発揮したいという欲求である。例えばある衣料品チェーンでは、主にパートを対象とした改善提案制度を設けており、改善提案が採用されると金額は大きくないが報奨金が支給される。この制度はアルバイト・パートのモチベーションを高める上で大きな役割を果しており、お金よりも自分の意見が全店マニュアルに載る喜びの方が大きいという。現場で仕事をしている人の欲求段階がいつまでも低いままでは、満足なレベルのCS(顧客満足)は期待できない。ES(従業員満足)があってはじめて、本当のCSが生まれるのである。
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